土佐紙布を結ぶ

土佐紙布を結ぶ



四季折々に楽しめる、かろやかな帯

着物には柄や素材の取り合わせ、TPOに応じて、洋服の何十倍もの見立てが可能なのですが、そのなかでもこの土佐紙布は存在感と親しみやすさを兼ね備え、土佐の文化を背景にした一点ものの貴重な帯です。この風合いと、自然をイメージした色。優しくて、なでたくなります。和紙が空気を抱えて驚くほど軽く、それなのにしっかり保てて着崩れしにくいという特性があり、コウゾをしっかり糸にしているので、お水にも強いんです。日常の帯として幅広くコーディネートできますが、たとえば、結城ちぢみの上に締めてあげると、全体の雰囲気がやわらぐことでしょう。江戸小紋などに合わせれば、粋な装いに。一年を通して楽しめる土佐紙布、ぜひお手にふれてみてください。

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お客さまとの話題にも。高知を伝える帯

[料亭 得月楼の番頭 松岡祐司さん]
料亭という仕事柄、茶道で正座したり、三味線を弾くこともあり、とにかく多様な動きをしますので、軽くて、長時間でも緩まない土佐紙布は心強いです。角度によって色の表情が変わる面白さもありますね。この帯を締めていると、よくお客さまに何ですかとたずねられるんですよ。着物をお召しになって来店される方もいらっしゃいますし、帯に詳しい方も多くて。初めて高知へ来られる方とも、地元の方とも、土佐和紙のことが話題にできます。この帯があることで、店はもちろん、高知全体のイメージアップにもつながっています。

※得月楼は「陽暉楼」(宮尾登美子作)のモデル


土佐紙布

 

土佐紙布